フロリダ州銃乱射事件

フロリダ州オーランドのナイトクラブで12日未明(日本時間同日午後)に発生し、100人以上が死傷した銃乱射事件で、米捜査当局は動機や背後関係の解明を急いでいる。死亡した容疑者の男は過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓っていたとされ、ISが運営するラジオ局は事実上の犯行声明を出した。ただ、具体的な接点は明らかになっておらず、当局は慎重に捜査を進めている。米史上最悪の銃乱射事件は米社会に大きな衝撃を与え、今後テロ対策や移民の受け入れ、銃規制などを巡る論議で、大統領選にも影響を与えるのは必至だ。

 

 

フロリダ州オーランドのゲイクラブで男がAR-15シリーズの自動小銃を乱射した後、店内に立てこもった。約3時間後に特殊部隊が突入し、男は射殺された。これにより容疑者を含む50人が死亡し、53人が負傷した。これは銃乱射事件の被害としては2007年バージニア工科大銃乱射事件を超えてアメリカの犯罪史上最悪となった。

犯人はアフガニスタン系の両親を持つ、フロリダ州在住の男で、過激派との接触があったとしてFBIにより事情聴取を受けたこともあった。

男は犯行中の午前2時22分頃に警察に緊急通報をした際、ISILに忠誠を誓う発言や2013年のボストンマラソン爆弾テロ事件への関与をほのめかす発言をしており、ISIL系のサイトも「ISの戦士が実行した」と事実上の犯行声明を出している。更に同ナイトクラブが同性愛者が多数集う場所で、日頃より男に同性愛者を嫌悪する発言が目立っていたためヘイトクライムの可能性を男の両親やCNNが指摘している